
長く続くというのは、そのコンテンツに安定した人気がある証拠なのだろうが、同時にマンネリ化も生み出してしまう。(62歳)がMCを務め、20年以上続いている昼の情報番組『情報ライブ 』(日本テレビ系)が終了すると報じられたことで、終了を惜しむ声とともに、もう潮時だったのではないかという批判もSNSでは飛び交った。臨床心理士の岡村美奈さんが、宮根が決断した背景や長年続いた番組が陥りやすい”マンネリ化”について分析する。
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正式に発表されていないにも関わらず、その反響は大きかった。さんが司会を務める平日昼の情報番組『情報ライブ 』の番組終了だ。
報じたのは1月28日公開の女性セブンプラス。記事タイトルは「《独占》『』終了へ!(62)が決断「必死のひきとめも覆らず」視聴率はいまだトップのままの勇退劇」。ここでわかるのは、番組終了を言い出したのは宮根さん側、テレビ局は視聴率トップを走っているだけに、必死に彼を引き止めたということ。それでも宮根さんの意志は固く、20年以上続いた人気番組に今秋、終止符が打たれるらしい。
個人的に『』は、関西の番組という印象が強い。宮根さんが関西出身(本人は島根県出身だが父が大阪府出身)で、番組も関西発。コメンテーターたちも関西の人たちが多く、関東のノリと違うところが面白くもあり、うるさくもあり。表現によっては炎上することもあったが、事件によってはじっくり突き詰めて報じることもあり、宮根さんの個性が生かされていた。
20年は長い。先日訃報が聞かれた久米宏さんでさえ、『報道ステーション』(テレビ朝日系)の前身である『ニュースステーション』のキャスターを務めたのは18年半。独特の語り口と独自の視点でニュース番組を作り上げ、その後のニュースの番組の在り方を変えたといわれる久米さんだが、”番組が下り坂になってから辞めるのが一番良くない”という持論を持っていたといわれている。高視聴率を取った者だけ、トップを取った者だけが知る世界がそこにあるのだろう。
引退などの時に使われる言葉に、有終の美を飾るという言葉がある。物事を最後までやり遂げ、立派にやり通すという意味で、その結果が立派で、最後を美しく締めくくるという状況に使われる。惜しまれつつ辞める、引退するというトップアスリートに使われることが多く、下り坂になってから辞めるような選手たちにこの言葉は使わない。
記事によると宮根さんは「安定にしがみつくのではなく、新しいことに挑戦したい」という思いを抱いているそうだ。”安定にしがみつく”と表現したのなら、番組への取り組み方が変わったということだろう。マンネリ化してしまい、新しいアイデアやインスピレーションが沸くことも少なくなったのか。そこにかけるエネルギーやモチベーションが下がりきる前に、高視聴率が続いている間に卒業するということだろうか。
マンネリ化には慣れや飽きがある。心理学用語で飽きは「心的飽和」といい、同一行為を反復継続して行うと、継続の努力にかかわらず、その行為をそれ以上続けることができなくなり、打ち切ってしまうような心的状態をいう。情報番組が毎日同じ行動の繰り返しとは言わないが、番組への慣れが強くなれば、コメンテーターやコーナーを変えたところで、新しい活力や新鮮さはすぐに薄れてしまう。
20年は視聴者にとっても長く、マンネリ化は視聴者側にも起きている。42年の長きに渡り親しまれたテレビ時代劇『水戸黄門』のように、安心できる勧善懲悪の鉄板ストーリーで、番組を見ると最後には悪を倒してくれるので気分すっきりという効果も情報番組にはない。ひな壇に並んだ出演者の誰かが変わっても目新しさはすぐに薄れ、結局、同じようなコメントが繰り返されていく。コメンテーターたちには得手不得手があり、報じるニュースによって番組の面白さも情報レベルも日々変動してしまう。うまくコントロールできた日ばかりではないはずだ。
番組を視聴してきた者としてお疲れさまでした!と言いたいところだが、さて、『』終了はいつ発表されるのだろうか?