俳優の久我美子さんが、2023年6月9日に95歳で亡くなったことが、所属事務所である渡辺エンターテインメントから発表されました。久我さんは、肺炎により逝去したとされています。彼女の晩年は孤独であり、医療ミスによって夫を失った悲劇的な経歴が注目を集めています。
久我美子さんは1931年に東京で生まれ、15歳で芸能界入りを果たしました。1950年に公開された映画『また会う日まで』のキスシーンは当時の映画界で話題となり、彼女の名を広めるきっかけとなりました。その後も数多くの映画に出演し、特に1965年には自主制作映画『怪談』を手がけましたが、経済的には失敗に終わり、彼女が設立したプロダクションは倒産しました。
プライベートでは、1961年に俳優の平田秋彦さんと結婚し、幸せな家庭を築きました。しかし、1984年に平田さんが癌で亡くなり、久我さんの人生は大きく変わりました。彼女は夫の意志を引き継ぎ、1990年代には『ゴジラ』シリーズにも出演しましたが、その後は舞台から遠のきました。
また、晩年の久我さんは、家族や子どもに恵まれず孤独な時間を過ごしていたと報じられています。彼女が患った誤嚥性肺炎は、高齢者に多く見られる病で、今後日本でも増加が予測されています。
久我美子さんの逝去は、多くのファンにとって大きな損失であり、彼女の功績は今もなお語り継がれています。心よりご冥福をお祈り申し上げます。